2015年9月1日火曜日

広告モデルの斜陽




いわゆるフリーミアムというかたちで、広告収入を見込んだB2C型のウェブサービスがこれまで数多く勃興してきた。広告が貼ってある掲示板やSNS、ニュースメディアや、価格比較サイト、ツール類を僕たちは無料で利用してきたと思う。

だが、そろそろ潮目が変わりそうだ。これは幾分深刻な問題で、各事業者は数年以内にビジネスモデルの転換を求められることだろう。

     
 
パイの奪い合い

広告媒体は、バナーから検索連動ときて動画広告・ソーシャル広告と、「等比級数的」にひろがっている。ところが一方の、企業の広告予算は算術級数的にしか増えない。

そのため、広告出稿というパイの奪い合いが進んでいて、広告マーケットの規模は大きくなっているものの、一媒体あたりの収益は下がっている。この点はGoogleの人が指摘していた。

動画などに進出していない単一チャンネルの媒体(メディア)にとっては、厳しい時代に入る。



ボットの存在

ある統計によれば、実発生クリックのうち半分以上が、ボット(機械)に因るものという。本当ならばこれはとんでもない詐欺である。現にクリック屋というものが看板を掲げている。なんだこれわ!!
://clicksonic.blog.fc2.com/、://s1s.jp/

これらの調査が正しければ、現在の広告マーケットは「バブル」ということになる。

参考 Facebookページ 総クリック数の80%が『ボット』によるものだと判明 



あなたも入れてる?アドブロック

広告を非表示にするアドオンの広がりが止まらない。2015年には媒体側に220億ドル(約2兆7400億円)の損失が生まれるというリポートがある。
参考 http://forbesjapan.com/translation/post_7647.html

 もちろん広告は邪魔である。私も、なくてもいいなら無くしたい。
そして、広告技術が進めば進むほど、自分が監視されているような嫌悪感を抱く人も増えてくる。現在の主流は、インタレストマッチ(興味関心に基づく個人ターゲット広告)だからだ。

甚だしきは、Appleがアドブロックを実装するという話である。Appleは広告で失敗していて、Googleは成功している。Androidに対抗するため、ジョブズ亡き後のAppleがかくのごとき愚挙に出る可能性はぬぐえない。



未来にむけて

課金、グッズ販売、デジタルコンテンツ、イベントなど、Donation(寄付)も含めて、 ユーザーから「直接お金をいただく」サービスに取り組むことが、 これまで以上に求められるし、今のうちから模索していくべきだろう。

いずれにせよ収益を単一チャンネルに依存せず複線化することが、 しなやかな処世術となるであろう。






2015年7月27日月曜日

リーン・スタートアップ的に新規事業・起業を考えるためのシート




少し前にリーン・スタートアップの文化を学んで作成したものです。 

たくさんアイデアがあっても、採用できるのはひとつずつです。
特筆すべきポイントは、「徹底したインタビューの実施」と 「我々自身がその課題に対し、どこよりも情熱があるか?」という問いかけです。 

本当に求められるいいビジネスを構築するためのワークシートとしてご利用いただけます。




配布・活用・転載・改変・再配布・再掲載は自由です。

2015年5月18日月曜日

ウェブサービスの海外展開についての知見



 ウェブサービスを作って、さて海外展開となったとして どこに進出するのが正解なのか? 

自社サービスを12言語、世界の人口のおおよそ半分をカバーしてみて実験した結果。 

すきま系ウェブサービスです
※収益はAdsenseを仮定しました




いきなり結論

腐ってもOECD、腐ってもG7である。

ネット人口が多く、広告を含めたお金が回っているエリア。通貨価値がしっかりした経済圏。

まずこの王道から攻めるべき。

その収益を原資に、エリアを拡張していけば良い。
人口が多いことに意味は希薄である。中小事業であるならば、中国語版とかインド語(ヒンディー語)版とかは後々でよい。




 そもそも


そもそも、日本のウェブサービスにお金を使う、あるいはそこで広告をクリックする層はある程度(中流以上?)の裕福さと教養があるわけで、
英語がざっくり使えると考えてよい。

よって、まずは英語版をしっかりと作ることが肝要であろう。
当たり前の結論であるが、再確認できた。

人口が多い、将来伸びるかどうかといった超長期的なことまでビジネスにおいて考える必要はない。日経新聞のノリは大企業用だ。多国展開しすぎると経営リソースの無駄となる。初期導入も負担になるが、それよりも維持が大変だ。(更新のたびに毎回全言語を翻訳できる?)



話語別の優先順位

というわけで、話語別の優先順位はこんな感じだろうと思った。



■ 第1グループ 優先順
  • 1-1. 英語
  • 1-2. スペイン語
  • 1-3. ドイツ語
  • 1-4. フランス語
  • 1-5. イタリア語
■ 第2グループ
  • 2-1. ロシア語
  • 2-2. 中国語 繁体字 (華僑、僑生、華人)
  • 2-3. 中国語 簡体字

■ 第3グループ  ※もっとネット経済が発展してから着手しても遅くはない
  • 3-1. ポルトガル語(ブラジルなど)
  • 3-2. トルコ語
  • 3-3. アラビア語
  • 3-4. ヒンディー語
  • 3-5. タイ語
  • 3-6. インドネシア語

■ 第4グループ  途上国、周辺国、派生語
  • ベトナム語
  • スウェーデン語
  • オランダ語
  • その他の言語


TIPS

  • フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語は親戚(ラテン語系列)なので、どれか1言語しっかり翻訳すれば、temporalilyには自動翻訳でもいける。
  • 日本語から、トルコ語・韓国語は、同じ膠着語系統なので、temporalilyには自動翻訳でもいけるかも。
  • 英語から、ドイツ語は近い。(ゲルマン諸派)
  • 繁体字ができたら、簡体字(中華本国)は自動翻訳で十分いける。ただし、Chinaでは広告収益モデルは難しい
  • インドネシア語ができたら、タイ語、マレー語、タガログ語は自動翻訳でいけるっぽい
  • ロシア語ができたら、ポーランド語は近いかも

  • わかりやすい系統図:  クリックで拡大できる。







    なおここでも日本語はガラパゴスな模様。



2015年5月11日月曜日

会社のホームページに料金を載せるべきか?載せざるべきか?

  

B2Bのビジネスで、ホームページに料金を明示するか否かで悩む店主さんは多い。かくいう私も悩んだ。


それぞれの長短を簡単にまとめると、


■ 載せてしまう

メリット  (+): 見込み客を絞れる。値段に納得した客がスタート
デメリット(-): 納得出来ない顧客に説明できない。顧客のニーズが把握できない。


■ 載せない

メリット  (+): 価格問い合せで1度、顧客とのコミュニケーションができる。
デメリット(-): 冷やかしの客、値段に不満であろう非ターゲット層にも初期は全力対応が必要
※お客様はお客様ですので、「客の選別」を気持ちの上ではしては絶対いけません。伝わります。



結論:

あなたの会社の「人的な営業リソース」次第。

「人的営業リソース」が多い会社    ⇒⇒ 「■ 載せない」
「人的営業リソース」が少ない会社 ⇒⇒ 「■ 載せてしまう」

メモ:
我が社は「■ 載せてしまう」です。そのかわり、お客様と向かい合うビジネスではなく、お客様といっしょの側に立って課題の方を向くビジネススタイルです。


2014年8月1日金曜日

IT から AT( Artificial-Intelligence Technology 人工知能技術)へ




これまでは、音楽や絵などの解釈はコンピューターにはできないとされてきた。しかし、こういった創造領域に対してIT技術を応用する試みが実を結びつつある。

国内では Songrium (産業技術総合研究所) がある。音楽を理解するシステムだ。
http://songrium.jp/

アニメタイトルに対する訳語の自動抽出プログラムもおもしろい。
PDF: http://www.ninjal.ac.jp/event/specialists/project-meeting/files/JCLWorkshop_no5_papers/JCLWorkshop_No5_13.pdf

>>音訳素性の追加によって抽出できるようになったタイトルとして,「(Bismark,星銃士ビスマルク)」,「(Valkyria Chronicles,戦場のヴァルキュリア)」などがあげられる.


海外ではもっと多くの事例がある。

映画の興行成績を脚本段階で予測する「Epagogix
(参考:http://bigdata.sakura.ne.jp/db/archives/117

ヒットソング判定もすでに実用レベルで
http://en.wikipedia.org/wiki/Hit_Song_Science
http://en.wikipedia.org/wiki/Polyphonic_HMI
http://www.musicxray.com/

ノラ・ジョーンズの「Come Away With Me」などのヒットは、リリース前にPolyphonic_HMI で予言されていた。
もっともヒットソング判定には、賛否両論( PDF )がある。




将来、ニューラルネットワーク(ディープラーニング)に特化したCPUが開発されるであろう。
いわば、ニューラル・プロセッシング・ユニット(NPU)だ。
そのときが、技術的特異点となる。コンピューターが意識を持ちはじめる。
さらに、量子コンピュータあるいはDNAコンピューティング(Wikipedia参照)技術と結びつけることで、飛躍的に速度(すなわち知能)が上がるだろう。

そのころには、人工知能を、一般のユーザーが自由に"教育"する時代が来る。



ビッグデータのその先には、面白い世界が待っていそうだ。